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フェーズフリーの5原則は「常活性」「日常性」「直感性」「触発性」「普及性」で構成され、各原則を表す言葉にはフェーズフリーとしての解釈が加えられています。

一般的な用語とは少し異なる意味も込められているため、5回に分けて各原則を詳しくご紹介します。

フェーズフリーが日常性を重視する理由はシンプルです。ふだんから身のまわりに置いて利用しているものでなければ、非常時にすぐに手に取ることができません。必要な時にその場にないものや、あったとしても利用方法がわからないものでは役に立たないかもしれません。

災害時に役立つ機能を備え、なおかつ日常的に心地よく利用できるものがフェーズフリーな商品やサービスです。フェーズフリーの「日常性」について詳しくご説明します。

「日常性」が表すものとは

「日常性」という言葉から思い浮かぶのは、いつも手の届く場所にあるものの姿や毎日利用する場所の風景ではないでしょうか。例えば毎日持ち歩くバッグやスマートフォン、お気に入りの飲みものやマグカップ、学校やオフィスへ向かう道や駅などです。

フェーズフリーの「日常性」が表すのは、日ごろからその商品やサービスに対する愛着があり、便利に利用しているということ。つまり日常の暮らしの中で心地よく利用できること、それが「日常性」です。

日常性を構成する要素とは

フェーズフリーの「日常性」は商品やサービスの機能面・情緒面のデザインや、入手容易性、販売容易性によって評価されます。

具体的には、ふだんから利用したいと感じる機能や仕様の適切さ、商品やサービスを利用して得られるポジティブな感情、手に入りやすいか、販売しやすいかといった視点が大切です。

一般的な商品やサービスと同等か、あるいはこれらのポイントの評価が高い場合に “日常性が高い”と考えられます。

日常性が高い商品やサービスの具体例

例➀ ポスト・イット エクストリームノート

耐水・耐冷・耐候性に優れた、屋外でも使える付箋です。キッチンなどの水まわりや、結露が発生しやすい冷蔵庫や窓・壁面でも使用可能な高い耐水性を備えています。レンガやコンクリートなどにも貼れるため、作業現場やガーデニングなどでも重宝します。

例② BOCCO

ロボット本体と付属のセンサ、スマートフォンアプリを連携させて利用するコミュニケーションロボット。インターネット経由で音声や文字によるメッセージの送受信ができます。例えば留守番中の子供と仕事中の両親が会話することも可能です。

例③ 南池袋公園

装芝生スペースやカフェを中心に日常のアーバン・リビングとして寛ぐことができる公園です。フラットなスペースが多く横にもなれる、子供の遊び場があるなど、オフィスワーカーから子どもまで老若男女が安心して過ごせる空間です。

「日常性」は“日常の暮らしの中で心地よく利用できる”性質を表す原則

フェーズフリーの5原則のうち「原則02:日常性」が表すのは、その商品やサービスが日常の暮らしの中で心地よく利用できるということです。

災害に備えるための特別なものではなく、いつも身のまわりに置いて利用するものがもしもの時も自分自身や大切な人を守ってくれること。それが「日常性」が表す内容です。

具体例でご紹介したように、毎日の暮らしのなかでつい利用したくなる、ふだんの暮らしの感性に合う商品やサービスが日常性の高いと考えられます。

商品やサービスごとに異なる特性を活かし、私たちの暮らしを心地よいものにしてくれるフェーズフリー。「原則02:日常性」はふだんの暮らしの中で、その商品やサービスを心地よく、快適に活用することができる性質を表します。

次回は原則03の「直感性」を詳しくご紹介します。